Nさんレッスン(10/3)
火曜日はNさんのレッスンでした。
私はレッスンするときには、生徒を”理論派”と”感覚派”に分けています。
Nさんは、感覚派の方です。
理論派の方は、発声を理屈で考えます。手順をマニュアル化してその通りに歌います。
感覚派の方は、発声をイメージで捉えます。細かいテクニックよりも、音から得られるインスピレーションを頼りに歌います。
大まかに書くとこういう違いがあります。ちなみに、私やY先生は理論派タイプです。
なぜこう分けるかと言うと、それぞれのタイプで理解しやすい指導方法が異なるからです。指導方法、と言うか説明する際の言葉の選び方の違いでしょうか。
先日のボイトレについては、Nさんはそれほど悩まれていないそうでした。「まぁ、あれはあれとしてトレーニングと思ってやりました」こういう切り替えができるのは、わりとかなり彼女の強みな気がします。
さて、私のレッスンは歌曲等を歌い込んで仕上げていくというよりは、基本的な発声と呼吸法の指導が中心です。ベルカントの呼吸を叩き込んでおけば、いつでもそこに戻って歌っていけますからね。
もっとも、Nさんの場合はほとんどのことが上手く機能するようになっているので、新しいことを教えるというよりは、テクニックを洗練していく、あるいは楽器をチューニングしてあげる、そんなニュアンスの強いレッスンです。
呼吸と響きのレッスン教材として、私はコンコーネを使っています。コンコーネをソルフェージュの教材として使用する先生は多いと思いますが、コンコーネは呼吸法の教材として優れていると思います。何かと初心者向けの教本と思われがちなのですが、徹底してテクニックで歌おうと思うと、上級者でも十分良い練習になります。私も自主練するときは、コンコーネを少しさらってから曲に入るようにしています。こうしておくと曲中でポジションを見失う危険が少なくなる。
コンコーネを指導している部分の音源を抜粋してみました。喉の開け方を理解し、呼吸法が洗練されてきたので、リラックスして美しい響きで歌えています。もちろん細かい粗探しをすればキリがないですけど、私がレッスンで目標とする水準には十分達しているので、これくらい歌えていればOKとし、次に進めています。
※コンコーネレッスン
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