声楽・合唱と車好きのブログ

趣味だからこそ極めたい。そんなアマチュア声楽家の日記兼雑記です。レッスンの申込みも受付中です。

趣味の声楽・合唱に関すること、車に関することについて、日記・雑記形式で書いています。
結構毒舌になることがあるので、その点ご容赦くださいませ。

発声についてのヒント(中級以上向け)

昨日、Y先生のレッスンで色々と疑問をディスカッションさせていただいて、かなりの程度解決の方向がクリアーになりました。昨日の記事では、しばらく悩むのかと思っていましたが、図らずも早期解決が図れそうです。


実は、このレッスンでほとんど答えらしきものが出たのですが、とりあえず現時点で分析した内容を公開してみます。女性にも参考になると思いますが、特に男性には参考にしていただけるのではないかと思います。(ただし、基礎的な声楽技術は備わっていることが前提です)


まず、男性にとっての大きな疑問の1つである「喉頭をどうすればよいか」ということですが、これは何もする必要がありません。


歌唱時の実際の動きとしては、喉頭は下がって鎖骨の間の方へ潜り込んでいきますが、歌い手の意識として、喉頭の存在を意識していません。これについては、賛否両論あると思うのですが、私にとってはそうです。喉頭を下げようとは当然していないし、歌いながら喉頭がどう動いてるか確認することもしていません。意識の中に無いということです。


私を含め、多くの方が、ボイストレーナーと呼ばれる方から、「喉頭を下げて歌いなさい」と指導されたことがあるのではないでしょうか?喉頭が下がった状態で歌うことは正しいとしても、私にとって、喉頭を”下げて”歌うことは誤りです。


さて、喉頭を発声の要素から除外した場合、発声のバランスを取るのはマスケラのみになります。シンプルですが、これが言葉にするのが難しいところです。


例えば、初級~中級の方に、「喉は忘れて、マスケラで歌うように」と指示したらどうなるでしょうか。おそらく、ほぼ全員が浅く平べったい声になるでしょう。軽いテノールならファルセットに、女性なら細くキーンとした声になるかもしれません。


そうなってしまう人には、ここから先に書く内容は多分理解できないと思います。しかし、ある程度の基礎ができていれば、そうはならないと思います。少し抽象的でわかりにいくい文章になると思いますが、お付き合いいただければ幸いです。


マスケラで歌う、ということは色々なところで聞きます。これを文字通りに解釈すると、顔面上部で声を響かせるということになるのでしょうが、それはマスケラで歌う、という教えのほんの一部分にしか焦点を当てていないように思います。


マスケラで歌うためには、私にはある条件が重なる必要があります。


その条件とは、①軟口蓋が上がった状態で、②息を目の下辺りから真っ直ぐ吐くこと、
です。


①は大事なのですが結構難しいです。なぜなら、軟口蓋は上げようとしても上がらないからです。実は喉頭を下げようとすると軟口蓋は連動して上がるのですが、前述のとおり、喉頭を意識することはしません。こう書くと、八方塞がりのように思えます。。


私もこのことについて随分悩んだのですが、Y先生のアドバイスを受けてわかったのは、軟口蓋を上げることは、口の奥の感覚とリンクしているということです。私の場合、上の奥歯の辺りから息を吐くように意識すると軟口蓋が上がります。軟口蓋が上がる感覚は人それぞれ違うと思うので、色々と皆さん試してみてください。


②は、そんなに難しくないですが、最適なポイントを見つけるには時間がかかるかもしれません。感覚的には柔らかく吐ける場所です。集める、とかそういう感覚とも少し違います。


この①と②が両立するルートが、自身の最適な息の軌道になります。


まずは、ご自身の第1パッサージョより下の音域でこの軌道を探してみてください。第1パッサージョの2度下くらいの音が適切かと思います。母音は「イ」がおすすめです。「イ」は癖がついていなければ、そのまま何もしなくてもアクートに移行できる母音だからです。


さて、上手くルートが見つかったら、半音ずつ音を上げていって、パッサージョに入ってみましょう。このとき、息を同じルートで吐く以外のことをしないでみてください。そうすると、パッサージョに入るときに何となく響きが散ってしまったり、イ母音を保つことが難しく感じられると思います。(障害なくパッサージョを通過できる人は、音域を上げていけばいずれそのような壁に当たると思います)


この問題をクリアーするために、私が利用しているのは「鼻」の感覚です。パッサージョに入るときに、ほんの少し鼻にかけるような感じです。ただし、鼻声ではありません。これが説明が難しい・・・。①と②の軌道を維持したまま鼻にかけようと思うと、鼻の後ろ側の空間を感じることができると思います。(鼻の前ではない)


この鼻の後ろ側の空間を凝縮するというか、語弊を恐れずに言えば、下向きに下げるような力を使います。


そうすると、これらの条件が揃ったときに、最も芯があってブリランテな高音に至るのです。


もう一度整理すると、


①軟口蓋を上げる→②少し鼻にかけながらマスケラに息を送る→③鼻の後ろの空間を凝縮して響きを確定させる


このような手順で、私は声を構築しているようです。今まで意識してやっていなかった工程を分析して分解してみたので、どの程度正確かは保証しかねますが。。。なお、練習するときは1つ1つの手順をゆっくり確認してください。歌の中ではこれらを一瞬でやります。


この手順のミソは、②の段階では蚊の鳴くような細い息ということです。②のところで声にするのを急ぐと失敗します。まずは、②で息が流れたのを確認してから、③の手順に移行します。


私自身まだ研究中なので、まとまりのない文章になってしまい申し訳ありません。ちょうど、直近でソロで歌う機会があるので、この手順で歌った録音を公開できればと思っています。

×

非ログインユーザーとして返信する