声楽・合唱と車好きのブログ

趣味だからこそ極めたい。そんなアマチュア声楽家の日記兼雑記です。レッスンの申込みも受付中です。

趣味の声楽・合唱に関すること、車に関することについて、日記・雑記形式で書いています。
結構毒舌になることがあるので、その点ご容赦くださいませ。

口開けハミング

私が練習してきたメニューの中で、最も効果的だったのが口開けハミングです。


このハミングは少し特殊で、口を開けた状態で、舌の奥で軟口蓋を塞ぐようにします。丁度英語の~ingという語尾の発音の状態です。


まずステップ1として、口開けハミングの状態で、ドミソドソミド♪の音型で分散和音を発声します。初めてやる人はなかなか上手くできないと思います。失敗例としては、高音で支えが抜けて裏返ってしまったり、ハミングの緊張が維持できずに母音が混ざったりする・・・という例が挙げられます。最初のうちは、信頼できる第三者に正しくできているか聞いてもらうといいでしょう。


ステップ2は、ドミソドソミド♪の最高音になった瞬間に「A」母音にします。そしてそのまま下ります。非常に鋭く明るい「A」の母音が鳴れば成功です。重くなったり響きが変わる場合は失敗です。これも、自分で判断するのが難しいので、第三者に聞いてもらうことをおすすめします。


最初は自分にとって無理をしない程度の高音域で練習します。コツを掴めてきたら、音域を最高音まで拡大します。私はバスバリトンですが、この練習ではBまでは出しています。もし貴方がソプラノでしたら、Esくらいまで引っ張れるようにしましょう。


私がこの練習がいいなと思うのは、間違った練習をする危険が少ないことです。失敗しても失敗したことが自分でわかりやすいので修正できます。これが例えばドレミレド♪みたいな音型で普通に母音で歌っていたりすると、特に1人でやっていると間違った発声なのにそれを反復練習してしまったり・・・ということが起きるのです。


また、この練習はアクートを伸ばすメソッドとして非常に優れています。この練習が正しくできたときの形は、アクートの形そのものだからです。


さらに、この練習に習熟してくると、喉の開け方を理解できます。口開けハミングから「A」母音に移行する瞬間の動きは、そのまま歌い出しのアタックに応用できるからです。


と、色々と有用なメニューではあるのですが、初めての人は必ず先生と一緒にやりましょう。


間違っても鼻歌みたいに楽に歌う練習ではありません。強い支えが要ります。


正しいやり方を理解できたら、そうですね、3ヶ月ほど毎日の練習メニューに取り入れてみてください。仮に貴方がテノールで今はGが精一杯だとしたら、3ヶ月後には少なくともBは出るようになっています。


明日はこの練習の応用編メニューを紹介します。

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