見下ろす感覚
私自身たまに間違えて歌ってしまうことがありますが、歌う際には常に音を見下ろしているような感覚を持っている必要があります。
音を見下ろすとは、つまり、音を自分の支配下に置き、コントロールするということ。そのためには、目線の高さのポジションをよく開いておき、そこで取ったポジションの息を使って歌います。
このことを間違ってしまいやすいのが、楽譜の視覚上のトラップです。歌い手なら誰しも経験があるでしょうが、低音から高音へ跳躍する際に、音を下から見上げるような意識で歌ってしまうことがあります。
これって、「あーやってしまった」という感じで歌ってから気が付くことが多いです。まだまだ、未熟者です^^;
音を見下ろした状態で歌えるためには、まず音符ではなくフレーズで理解することが必要です。フレーズを理解するためには、すなわち、曲全体を理解する必要があります。ですから、このことは譜読みの段階で計算して頭(というか喉)に入れておかなければいけない事項です。
歌い始めてからこのことに気が付くのは、譜読みの準備不足なのです。(自分に言い聞かせてます><)
私のレッスン生は天才肌なのか、何も考えていないのか、こう教えても「なるほどー」とその通りやって上手くできるのですが、教えておきながら、とても不思議です。
なぜなら、音を見下ろすように歌うようにしたときに、誤って、息を下に押し付けるように吐いてしまうことがあるからです。(私です)
こう・・・自分が苦労してきたことについては教える引き出しがたくさんあるのですが、そこで生徒が引っかからないと嬉しいような残念なような複雑な気持ちになります笑
私は持ち声にこそ恵まれましたが、技術的な才能はゼロに等しかったです。なんと言うか、テクニックが未熟すぎて、立派な楽器を持て余していました。それはもう、めちゃくちゃに苦労しました。
周りが声楽的才能に満ち溢れた方ばかりで、驚くばかりです。
もちろん、いくら才能があろうとも、”努力する才能”に恵まれなければ上達は叶わないことは言うまでもありません。